Entries from 2011-01-01 to 1 year
2月の終わりに見た夢の話。 ★ 夜半過ぎ、地響きのような轟音に目を覚ました。僕は何故かその時、本郷台地の上に建つ古い旅館に泊まっており、畳敷きの部屋で布団に寝ていた。木枠の窓をビリビリと鳴らす音に驚き、飛び上がるように起き上がった僕は、窓外の…
女の肩に流るる汗よ
冷んやりとして乾いた夜。隣人か、それとも別の人家であるか、テレビの音が聞こえてくる。垣根の下で猫の鳴く声がする。自転車に乗った女達の話し声が通り過ぎる。中国の言葉で誰かが携帯電話に話しかけている。近くの線路からはレールの軋む音。遠くに自動…
血縁で、そりの合わない相手とは、出来るだけ傷つけたり傷つけられたりしないように、ある程度の距離を保ったまま付き合っていくしかないのだろうな。いずれどちらかがこの世を去るまで。
いくえに重ね色蒔く此岸
仕事が多忙を極め、その後の震災の余波により一月も何も書かないでいた。なーんにもする気になれなかったのね。そして、まだ震災後の影響は消え去ることなく続いているし、今後もどういった形で新たな影響が出てくるのか予断を許さない状況ではあるが、気持…
いつもではないけれど、新しいものや刺激のあるものを受けつけなくなる時期がある。 例えば、週末に映画のDVDでも観ようとレンタル屋に行くとする。しかし、棚に並んだ様々なタイトルを眺めてみても、どれも観ようという気になれない。自分で映画を観たいと…
毎週末によく利用するパン屋が一軒在る。以前はもう二軒ほど近所に在ったのだけれど、そのどちらも建て替えの為なのか、それとも単に店を閉じただけなのか判らないが、三年ほど前に無くなってしまった。なので近所にはもうここしかないのである。一応イトー…
昼休み。小諸蕎麦でうどんでも啜ろうかと、寒風吹きすさぶ中マフラーを首にぐるぐるに巻いて道を歩いていると、向こうから三輪自転車に乗った年輩の女性がやってきた。自転車の前部に固定されたカゴには、色とりどりの毛布やらタオルケットやらが無造作に詰…