RAIN DOGS

ボクラハミンナイキテイル

晴れて風冷たし。ごちそうさんを観る。電車に乗りて大宰府へ向かふも人身事故で運転見合わせとなる。行き先を変え天神へ向かふ。中洲の「そばの実庵ひなた」にて昼餉を喫す。突き出しは菜の花の辛子味噌和えとレンゲの花を添えた鰹のたたき。板わさは山葵と小さな三つ葉のようなものを添えておれり。卵焼きは醤油と黒糖を混ぜた出汁で溶きしもの様なり。京都は山下酒造の山廃純米玉川を飲む。蕎麦汁は鰹出汁で薄めの醤油、麺はほろほろとした細麺なり。楊枝は削り出しの黒文字。読み差していた「雑司ヶ谷 R.I.P.」を読む。その後復旧した太宰府線にて国立博物館に向かい、国宝大神社展を鑑賞す。「海賦裳 白地小葵模様固地綾(知号)」文様墨絵の如し。「四季山水蒔絵箱(由原八幡宮縁起納箱)」赤茶錆が如き色彩にて美し。「錦貼御輿」「唐織 紅地鳳凰桜雪持笹模様」何れも佳し。「平家納経 願文・観普賢経」半巻しか展示されておらず残念。「熊野夫須美大神坐像」他何体もの女神坐像を観るが仏像が如き顔立ちのもの多く、中には十一面観音が如き様相を示すもの在り。幼子を抱きながら展示ケースの硝子を鼻息で曇らす程に熱心に見つめる若い母親の姿も在り。西班牙語を学ぶ。信州五一ワインの赤を飲む。