RAIN DOGS

ボクラハミンナイキテイル

 霧を敷き詰めたように白く明るい梅雨空。人家の庭々、しつぽりと濡れそぼり、あちらこちらに咲き出だしたる紫陽花を打ち眺めつつ駅へと歩む。良き雨なり。" あめりか物語 " を読む。昼餉に親子丼・饂飩を食す。TR2 Wednesday を聴く。
 「小生」という一人称代名詞について調べいくうち、文書にてその代名詞を使用する男を嫌う女の多き事を知る。理由は様々なりしが、その醜き感情の発露の止め処なく繰り返されるを目の当たりにし、目が腐り落ちそうになるのに堪えきれず、それ以上読み続けるのを止す。荷風散人の使用する「余」は「われ」とも読むらしいが、しかしこの代名詞は余りにも尊大に過ぎる気がしてならぬので気が進まない。翻って「私」や「僕」では、わざわざこのように古い文体で書いている時には、妙に現代的に感ぜられ気持ちが乗らぬ。結果、やはり此処では「小生」を使用する事になる。
 夕餉にキャベツの浅漬け・豚レバーと大蒜の芽ともやしの炒め物・ポテトサラダを食す。安心院蔵を呑む。3511歩。