RAIN DOGS

ボクラハミンナイキテイル

 晴れ。" ふらんす物語 " を読む。首筋から肩にかけてが痛む。昼餉に鶏の唐揚げ丼・饂飩を食す。昨日多量の唐辛子を食せし故か尻の穴が辛い。Golden Time を聴く。
 ふらんす物語より。「三日目の朝、自分は今朝こそは妄念を断って南方へ出発しようとすると、しとしと音もなく降る雨の滴が、出窓の上に置いた鉢物の花をい濡らしている。時候はその朝、五月の初めのように暖かく、ただでさえしめやかな古城内の裏町は、何という静けさであろう。静かなといって、寂寞の感を催さしめる種類のものではない。すべてのものが、なまけて、だらけてしまった静けさだ。女の身、自分の身は無論室中のものは椅子から、引幕から、衣服から何から、何までが、油の中へ漬けたように、しっとりとなって、湿った重い匂が、胸の呼吸を押え付ける。お互に経験した遊郭の春雨の朝を想像し給え。変化を欲する一点の奮発心もなくなって、ただ、現在の沈滞に身も心も腐るがままに快く腐って行くその朝の心持。自分はまた一日滞留した」
 夕餉に茄子と胡瓜と白菜の浅漬け・筑前煮・冷や奴を食す。幻の瀧を呑む。4387歩を歩む。